「クラミジア=浮気」と思われがちですが、実は必ずしもそうとは限りません。
クラミジア感染は、性交渉以外にも思わぬ経路からうつるケースがあり、誤解やトラブルの原因にもなっています。この記事では、浮気以外でクラミジアに感染する可能性や、感染が疑われたときの正しい対応について解説します。
クラミジアとは?
クラミジア(クラミジア・トラコマチス)は、性感染症(STI)の中でもっとも感染者数が多い病気のひとつです。
自覚症状が少ないため、「知らないうちに感染していた」「気づかないままパートナーにうつしてしまった」というケースも珍しくありません。
主な症状
- 男性:排尿時の痛み、尿道の違和感、軽いかゆみや分泌物
- 女性:おりものの変化、下腹部痛、不正出血
症状が軽い、または全くないまま経過することが多いため、感染の発見が遅れることもあります。
クラミジアは「浮気」以外でも感染する?
はい、浮気以外でもクラミジアに感染するケースはあります。性感染症とはいえ、感染経路は性交渉だけではないのです。ここでは、実際に起こり得る「非性的な感染経路」を紹介します。
1. パートナーの過去の感染が残っていた
現在の関係で浮気がなくても、過去に感染していて気づかず治っていなかったというケースがあります。
クラミジアは症状が出にくく、検査を受けなければわからないまま長期間体内に潜伏していることがあります。
たとえば、「数年前に感染→自然に軽快したが完治していなかった」という可能性もあります。
2. オーラルセックスや手を介した感染
クラミジアは喉(咽頭)にも感染することがあります。口腔内クラミジアを持つ人とオーラルセックスを行うことで、性器に感染するケースも確認されています。
また、感染部位に触れた手を介して粘膜に接触することでも感染のリスクがあります。
3. タオルや下着などの共有による感染(稀)
クラミジアは基本的に粘膜同士の接触で感染しますが、極めて稀に感染者の分泌物が付着したタオルや下着を共有した場合に感染したという報告もあります。
ただし、クラミジア菌は空気中で長く生きられないため、可能性はごく低いです。
4. 母子感染
妊婦がクラミジアに感染していると、出産時に産道を通る際に新生児へ感染することがあります。これを「母子感染」と呼び、赤ちゃんに結膜炎や肺炎を起こす原因となる場合もあります。
5. 医療機関・施術器具などを介した感染(非常に稀)
適切な衛生管理がなされていない医療機関や施術施設で、器具を介して感染した例が世界的には報告されています。
ただし、日本国内では衛生基準が厳しく、このルートでの感染はほとんどありません。
「浮気を疑われた」ときの正しい考え方
パートナーにクラミジア感染が見つかると、多くの人が「浮気されたのでは」と感じます。
しかし、上述のように感染経路は一つではなく、過去の感染や無症状キャリアの可能性も十分に考えられます。
感情的になる前に、まずは医療機関で検査を受け、事実を確認することが大切です。
感染の有無・時期・部位を明らかにすることで、誤解やトラブルを防ぐことができます。
クラミジアが見つかったらどうする?
クラミジアは、抗生物質(アジスロマイシンやクラリスロマイシンなど)で治療可能です。
パートナーのどちらか一方だけが治療しても再感染してしまうため、必ず二人で治療を受けましょう。
また、治療後も一定期間は性交渉を避け、医師の指示に従って再検査を行うことが推奨されます。
まとめ|クラミジア=浮気ではない
クラミジアは確かに性的接触で感染する病気ですが、浮気以外の感染経路も存在します。
「感染=裏切り」と決めつける前に、医療的な根拠をもとに冷静に判断することが大切です。
自分やパートナーを責めず、正しい検査・治療を受けることが最も重要です。
最近では、自宅でできる郵送検査キットも普及しており、プライバシーを守りながら確認できます。
少しでも不安がある場合は、早めに検査を行いましょう。

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