東京秋工会の元副会長、現顧問の遠藤さん(昭和30年電気科卒)が平成21年3月25日食道がんで72歳の生涯を終えられました。
謹んで哀悼の意を表します。
遠藤さんからは平成18年度発行のKANASA14号に「古希といわれる年令を迎え」と題した投稿を頂きましたが、その中で「世界一の長寿国となった現在の日本にあっては、決して驚くべき対象年齢ではない。」と述べておられましたのにそれからあまりにも早い訃報に接し、ただ驚くばかりです。
遠藤さんは肩書きをひけらかすこともなく、とても気楽な方で酒席などで知らない方に声をかけられても愛想良く応じる方でした。
平成7年7月の在京秋田県高校同窓会連合会の10周年記念総会では遠藤さんに記念講演をして戴きましたが、そのときの「エンドウ豆」のお話しは今でも想い出されます。
これはメキシコオリンピックのとき、選手が肝心なときにガスが出て演技が出来ないことが多く、その理由としてメキシコは気圧が低いことと、食事に出る豆のせいであると喝破し、豆を食べることを禁じたところ、良い成績が得られたということでした。このような楽しいお話しも聞けなくなりましたことは残念でなりません。
最後のウルトラCはとうとう出ませんでした。
“先輩、治ったら盛大に一杯やりましょう”と言われましたが、遂にその夢を果たす事はかないませんでした。
長い間どうも御苦労様でした。
どうぞ安らかにお眠り下さい。 合掌
《遠藤幸雄氏のプロフィール》
昭和12年1月18日生まれ
秋田市広面字谷内佐渡にて誕生
身長161cm 58kg
・1960年 オリンピック・ローマ 団体優勝、
個人5位、鉄棒4位、跳馬5位
・1964年 オリンピック・東京 団体優勝、
個人優勝、床3位、平行棒優勝
・1968年 オリンピック・メキシコ 団体優勝、
平行棒優勝、個人5位、鉄棒5位 跳馬5位
・1962〜64年 全日本選手権4年連続個人優勝
・1962年 チェコスロバキア・プラハ 団体優勝
・1966年 ドイツ・ドルトムント 団体優勝
・1995年〜2001年 (財)日本体操協会副会長
・1999年 紫綬褒章を授章
・2007年 日本大学名誉教授
・2008年 旭日中綬賞を授章
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