秋工ラグビー復活活動

東京秋工会 副会長

佐々木 福松
昭和40年建築科卒

はじめに

「KANASA」には昨年の16号と今回の連続投稿となり、又も「秋工ラグビー」関連の話題となりました。今回のテーマは私にとって一番の難題となりました。なぜならば、故郷秋田を離れて40余年経過した私の助言が、現状を打破できる適格な助言になるかが疑問と思われるからです。
 高校時代の「秋工ラグビー」(昭和37年〜40年)  ラグビー部に入部したのは、秋工に入学し部活動するならラグビーという単純な考えからである。新人歓迎会が旧図書館で行われ、学校長・後援会長を筆頭にOB多数が出席していたと思う。その盛大な歓迎会には“ビックリ”した。  当時の高校ラグビー界は、秋工と保善高の二強時代といわれ、我々は保善高に勝つことを目標に練習に励んだといっても過言ではない。反面、保善高も我が校を目標にして練習をしたとのこと。泥臭いラグビーと鮮麗なラグビーの争いのように思った。

OBとしての役割と支援

帰郷の際はグランドに顔を出し、現役と一緒に練習をすることを心がける。現在と異なり現場最前線の情報による適格な戦法の研究がチームの優劣に影響しました。 以上40余年前の「秋工ラグビー」の一端を書きました。

今春、開催された「第10回全国高等学校選抜ラグビー大会」を観戦して

  概 要
   大会期間 平成21年4月1日〜7日
   会 場  熊谷スポーツ文化公園熊谷ラグビー場
   主 催  日本ラグビーフットボール協会 
   後 援  文部科学省
   出場校数  32校
   ブロック別内訳  北海道2・東北4(秋工)
    関東5・北信越2・東海2・近畿6
    中国1・四国1・九州4・その他5

本大会を熊谷市で開催して10年経過しました。当初はどのような大会になるか推察は困難でした。今大会で感じたことは、会場となる熊谷スポーツ文化公園熊谷ラグビー場はメインスタンドを含めグランドを4面確保できる広大な施設です。そして出場校は年々増加して、今回は32校になりました。主催者はシーズン当初から多くの試合を経験させ、今後のチーム育成の参考にすることを考慮したと思われる。
 また、各校の指導者は年度初めのチームの実力を知ることができ、強化方針を立てることが可能と思われる。当然ではあるが、秋工・黒澤監督も強化方針を立てることが出来たと思う。
 これまで高校ラグビーの全国的大会は大阪が本場のように思われていましたが、今後は熊谷市でも開催できることが実証されました。これからは東京秋工会の皆様は地元で年度初めの未完の初々しい高校ラグビーを観戦することが出来ます。
 今年は32チームを8ブロックにして、4チームによる予選リーグ戦をしました。秋工は常翔学園・朝明・正智深谷で予選リーグ戦を行い、1勝2敗で決勝リーグへ進出することは出来ませんでした。また、決勝リーグへの進出チームは大分舞鶴・常翔学園・桐蔭学園・御所学園・東海大仰星・長崎南山・東福岡高校・尾道高校の8チームで優勝校は東福岡高校となりました。
秋工が今大会でこのような結果になったことは、実力がなかったにことに尽きる。試合結果から、近畿・九州ブロックをどうすれば倒せるかを研究することである。

 秋田ラグビー界の底辺拡大

ラグビーは幼い頃からの経験の積み重ねでプレヤーとしての成長が著しいといわれている。近年、小・中学生を主体としたクラブチームが増加して、ラグビーの基本プレーと面白さを教えている。それが地域のラグビー人口を増加し底辺を広げていることは確かである。これが発展して、「金砂クラブ」(仮称)等に発展すればこれからの先が明るい。
現在ではクラブチームが県内に5チームほどあり、5チーム合計で同学年30名弱が県内各校へ進学分散するという心細さである。

{参 考}
 今年の指導体制
   部 長 梁瀬 章  
   副部長 金子 淳
   監 督 黒澤 光強 (筑波大)
   コーチ 池田 雅之(日体大) 近藤 健悦(東北工大)
   競技委員長 村井 成人(明治大)  
   競技副委員長 高井 一之(NTT東北)
   BSコーチ 相原 卓也(新日鉄釜石) 奈良 修(東芝府中)
   FWコーチ 安田 克己(秋田市役所)
   佐藤 輝芳(東北電力)

 おわりに

本稿を書きながら知ったことは、「秋工ラグビー復活活動」のため[学校・OB会・後援会・同窓会]の四者協議会を開き、それぞれの支援を協議しているとのこと。
私は昨年の11月に所用があり秋田へ行きました。当然のことですが、練習中のグランドに行き部員を激励しました。部員から“ヤルゾ”という意欲を感じました。
 これからは皆様の支援が必要です。よろしくお願いします。