11月4日から7日まで秋田に帰省する機会があった。
11月に入って、日本列島は冬型の気圧配置になり、関東地方など太平洋側が晴れの日が多くなって、反面東北地方の日本海側に曇りや雨・雪の日が多くなる。
出かける前、秋田の天気予報では4,5,6日が曇りや雨で帰りの7日に晴れるとあったが、実際は4日の午後雨が降って5日と6日は晴れて青空が続いた。
(写真:ミルハスサイトより)
千秋公園の入り口にあった昔の秋田県民会館跡地に建てられた「あきた芸術劇場ミルハス」は6月開館、9月23日グランドオープンした。秋田県と秋田市が共同建築主。大ホールは座席数2007、中ホール800席と東北有数の多目的ホール。
あきた芸術劇場の愛称である「ミルハス」は、県が案を募集して2021年(令和3年)3月13日に決定、発表された。フランス語で「千」を意味するmille(ミル)と、千秋公園で見られる「ハス」を組み合わせて作られた造語で、考案者は秋田市在住の市民。天井や壁に秋田杉がふんだんに使われている。総事業費は約254億円。
ミルハスの道路向かいの秋田市立中央図書館明徳館の前庭に「秋田の赤い靴」の像がある。以前訪れたときに当サイトに記事を掲載した。その後映画化されまもなく公開される予定。 赤川のプライベートサイト「秋田の赤い靴」・2018/04/17掲載
御隅櫓。平成元年に市政100周年を記念して復原された御隅櫓。櫓は、見張り場としての役割と「矢倉」と称する武器庫としての役割を担っていた。内部には佐竹氏の歴史資料展示がある。佐竹氏は清和源氏の流れを組む名門という。公園内では最も高い建物となっていて、4階から秋田市内を眺望できる。
秋田駅から徒歩10分の距離にある千秋公園は高校時代の通学路でもあった。秋田駅から高校まで通常は別の最短道を通るが、春や秋の季節感を感じる頃は少し遠回りをして公園経由で通った。
千秋公園は、慶長7年(1602年)から、明治2年(1869年)の版籍奉還まで、12代267年間続いた秋田藩20万石佐竹氏の居城、久保田城跡。 常陸から国替えとなった初代秋田藩主佐竹義宣が、慶長8年に自然の台地を利用して築城したもので、石垣や天守閣を持たない平山城であったことが特徴。
千秋公園で観光案内人の女性から茶室宣庵近くの香りのする桂の木を勧められた。木の近くを通ると甘い香りがあたり一面に漂っている。香りの主成分はマルトールで,砂糖を含む菓子等の製造過程でも生成される物質。キャラメルのような匂いと称される。「香りが出る=香出(かづ)る」が桂の名前の由来という説もあり,東北などでは,「おこーのき」、「しょーゆのき」、「まっこーのき」などとも呼ばれているらしい。マルトールは桂の緑葉には少なく、黄葉、紅葉となるにつれて含量が多くなり、葉が老化段階に入ったり、乾燥したりすると増加するようだ。この物質には抗がん作用があるとの説も。
東京から秋田へ来るとき、高校時代に汽車通学した駅を通過した。帰りにカメラを構えて懐かしい景色を撮影した。秋田新幹線は盛岡からは田沢湖線、大曲からは奥羽本線の線路を通る。