花園で応援して

  1. 東京秋工会幹事

  2. 辻村 豊昭
  3.    
  4. (昭和34年電気科卒)

秋工4年ぶりの全国大会出場の情報に歓喜した。試合内容がどうであれ、秋田県の代表権を勝ち取ったことはよくやった。立派だ。素晴らしいことだ。
 4月1日から熊谷ラグビー場で開催された第10回全国高校選抜大会にも、当然応援に行ったので、戦力は概略の見当はついているが、その後の練習でどの程度強化できただろうか、楽しみだ。
  待ち焦がれた花園出場である。精一杯応援に頑張ろう。  いつもは手ぶらで出かけるのであるが、今回は男鹿半島名物のナマハゲ姿で応援しようと決めたので衣装一式持参することにした。
  初戦の相手は兵庫県代表で、県内では無敵の強豪報徳高校である。  残念ながらかなり厳しい結果になるのではないかと予想される。  試合は、前半戦の序盤は予想を覆す大健闘である。先制のトライを奪取し、ゴールが成功した時点では一瞬希望が湧いたのだが、それ以降は後半終了間際まで終始相手ペースで圧倒される一方的な展開となった。相手の御情けに依るトライ、ゴールが決まってノーサイドとなった。結果は、14対44の大差での初戦敗退だ。
選手達は、持てる力を十分発揮して頑張ったのだが、技量も気力も全国大会レベルには程遠い感があった。
  大きな敗因は、相手両ウィングに全く同じようなパターンで2本づつトライされた守りの甘さが指摘されるのではないだろうか。  試合後、関西支部主催の反省会に参加させて頂いたが、ラグビーOBの先輩達からは「基本が出来ていない」事が最大の敗因ではないかと指摘されておられた。
  選手一人一人が、技術面、精神面、体力面、総てに於いてもっともっと己を鍛え直さなければ勝利する事は出来ないと思う。
  今回の敗戦を無駄にする事なく、良い薬と思って勉強して欲しい。数年前、地元秋田のラグビーOBの一人に現在の練習方法について聞いた話だが、「選手達に基本を教え込む基本練習に割く時間は殆どない。即戦力になる選手を育てる事が優先なので、実戦主体の練習になって終う。」との事だった。事実かどうかは定かではないが、本当にそれで良いのか疑問に思う。ラグビーは、基礎知識に基づいた基本練習の繰り返しが大事だと教わったのだが…。
 話は変わるが、現在武蔵野市の教育委員会が主管しているラグビースクールのコーチを、ボランティア活動の一環として35年間続けてきた。青少年の不良化防止活動として設立され東京都内では一番古い歴史のあるスクールで、昔は、都大会中学の部で優勝した実績もある。  当然かと思うが、目標はラグビーの基本を知って楽しくプレーする事が挙げられます。  35年間、基本、基本の繰り返しでした。卒業生の中には、全国大会東京代表の常連校のキャプテン、関東地区大学のキャプテンに選ばれて頑張ったメンバーや、現在もトップリーグで活躍している選手も多数います。彼らは、「スクールで徹底的に基礎知識、基本技術を学んだ事が大変役に立った。」と話しています。
  ここで、無責任な提案です。地元秋田在住のラグビーOBに団結して戴いて、ラグビースクールを設立して、少年達にラグビーの基本を教えて戴きたい。徹底的に教育し、卒業後は当然母校ラグビー部に入部し、強力な戦力となり、全国大会出場の常連校復活、全国大会制覇と進められればと願いたい。
  今回の応援団は、相手校応援団を上回る程大勢が集合しての大声援だった。地元秋田からは、船木校長をトップに、太田同窓会長、佐々木後援会長、生徒、父兄多数。関西からは、関西支部、東海支部、近畿秋田県人会の皆さん。東京から和田東京雄水会長、東京秋工会からラグビーOBでもある志賀関東ラグビー協会長、三平会長、小野幹事長、富田会員等の方々が声を限りに応援されていました。  有難うございました。
  一寸残念だった事は、母校に応援部が無い悲しさ、リーダー不在の為息の合った応援が出来なかった様に思った。試合終了後、父兄席から「おーナマハゲよ、今度は男鹿工業と来たら!」と大変ショックな野次があった。「ナマハゲ」は、京都の駅伝大会にも2度応援に参加しています。念の為!  「ナマハゲ」の面越しで視界が狭く、更に応援スタンドに入れず、控えめな場所での応援だったので、試合の展開が良く掴めなかった。
 今年4月に開催された第11回全国高校選抜大会では、初戦、関東1の神奈川桐蔭学園には7対1で惜敗したが、筑紫高校に22対0、新田高校に60対0とシャットアウト勝ちしている。又、5月9日地元秋田での中央地区大会決勝戦では32対5で中央高校に勝っている。
  今年は大丈夫と思うが、油断大敵である。更に、更に、更なる強化に努力し、全国大会連続出場を果たす事を願っている。