日本の伝統芸能と云われるものは、殆どが師匠と弟子の関係で、徒弟制度が今でも続いていて、先人から脈々と受け継がれてきました。
歌舞伎、舞踊、落語、民謡、詩吟、楽器では筝曲、尺八、三味線、等々、そして、入門から稽古によって鍛えられ、上達の程度により段階的な区切りで資格が与えられます。
不思議なもので、師匠に認められて新しい称号が与えられると、弟子にも自信がつき、より一層の励みとなって、ますます精進し上達が早まる傾向にあります。
昇進の区分も夫々の芸の世界では独特の違いがあるが、場数を踏みながら少しずつ上達するので、長い年月が必要となります。薄い紙を積み重ねていくと,いつの間にか自分の背丈を越してしまうような、どんな名人でも稽古の積み重ねがあって、ついには最高位に到達できます。
わが詩吟同好会も先生を迎えて、月1回ではあるが練習を重ね、今年も3名が初段に挑戦し合格したので、殆どが段持ちになって発表会も賑やかになるのが楽しみです。
尺八でも幼少の頃から始めた人は40代で最高位を極め、プロとして活躍している人が沢山おります。
筆者も今年2月に都山流尺八楽会の大師範という職格を得ました。最高位まではあと15年の年月が必要なので、そのうち命が尽きてしまうでしょう。
大和豊山流詩吟と都山流尺八の職格を並べてみますので参考にして下さい。